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2014-05

認識のグレーゾーン

一般によく「分かった、分からない」ということを言いますが、

教育、特に小、中の初期教育では、この言葉は慎重に使うべきではないかと思います。

元来子供が何かを完全に「分かる」ことはないと思います。

子供の分かる、分からない、はすべては白(認識度ゼロ)から黒(完全に認識する)の間の

グレーゾーンにあるように思われます。

今、中1は「be動詞、一般動詞、三単現」を学んでいますが、

まだまだ Are you like~?としたり、Do you a student?にしたりします。

それをすべて「まだ分かっていない、」と括ることは正しくありません。

たとえ同じ間違いでも、90%の理解かもしれないし、10%の理解かもしれません。

グレーは濃くなったり、薄くなったりします。

多くの英語を知っている生徒はかなり早くにほとんど間違えない時がきますし、

問題だけを教えられている生徒はいつまでも間違えます。

それもいつか時がきます。

この「何時」は誰にもわかりません。

長年生徒たちに接していて、「分かる」とは何か?という哲学的?

命題に頭を悩ましてきました。

絶望的に出来なくてどうしたらよいか、一晩悩んだ次の授業で、

まるで違う生徒のように何もかもできてしまうことがあります。

原因はただ、「昨日はずっとCDがかかっていなかった、

でも今日は反省してCDをたくさんかけてきた」ということだけのこともあります。

CDがかからなくても別に関係なく英語ができるようになったら、

そのレベルは黒の段階なのでしょう。

でもそれまでは本当にグレーゾーンを行ったり来たりです。

又、認識は人の説明によって完成することはない、ということも痛感しています。

特に英語の文法はそうです。

たとえば教師は関係代名詞を一度説明したらそれで生徒は全部理解すると思っています。

でも実際は教師の説明は白の段階から少しグレーがかった程度に過ぎません。

生徒たちはそこから自分の脳にある他の関連するもの、

訳で何度も出てきた関係代名詞、英語の構造の理解など、と関連づけて、

あるいはたくさんの関係代名詞の問題に当ったりして、グレーを濃くしていきます。

しかもこれはすべて無意識に行われます。

だからいったいいつある了解に達するのは、それは教師はもとより、

本人にもわかりません。

いつの間にか、「何時か」なのです。

初めてのように見える情報でも、それぞれの生徒の認識力によって、

理解度は格段に違います。

教師だけでなく親も含めて、大人は一つの説明をすぐに理解することを

子供に求めますが、人間の脳はその説明だけに頼ってはいません。

理解には多くの他の認識が必要です。

それらと関連付ける時間を待つことが大事です。

教育とは良質な情報をたくさん入れることであって

理解させることではないのではないか、

そして生徒がその理解を深めていく過程、

グレーゾーンを支えていくことではないか、と考えるこの頃です。

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