日本で使用している漢字は、英語や他の言語とは違い、同じ音で、違う意味をさす漢字が多数存在します。
同じ「かこう」でも「加工」「下降」や、同じ「たい」でも「対」「鯛」「体」などのように、その音と意味は様々。
この中でも特に間違いやすい漢字が、同じ音と意味でも、厳密にいえば違う意味を持つ漢字です。
例えば、「見る」「観る」や、「聞く」「聴く」などがそれに当てはまるでしょう。
よく目にする間違いですが、「昨日、テレビを見た」というような表記の仕方です。
この場合は、厳密にいえば「昨日、テレビを観た」が正しい使い方だといえます。
「見る」とは、「目+人」の会意文字ですから、その意味も、目立つものに目をとめること、あるいは、目だってみえるの意味から、あらわれるという意味を持つこともあります。
使い方の例は、木を見る、日の目を見る、甘く見る、見る影もない、などがあげられるでしょう。
「観る」は、「見る」よりもより意識してみることや、多くを並べて見比べること、何かを見渡すことの意味で使用します。
使い方の例は、テレビを観る、映画を観る、試合を観る、などです。
ですから、「テレビを見た」では、意識せずとも目に入る意になり、その内容をじっくりと観賞したのであれば、「テレビを観た」の方がより正しい意味になるのです。
わかりやすく英語でその違い表現すると、「見る」は「see」、「観る」は「watch」となります。
「きく」の場合は、「みる」と似たような意であり、「聞く」よりも「聴く」の方がより注意深く耳にするといった意味をもっています。
「聞く」は音・声を耳で感じること、耳に感じて知ること。
「聴く」は、心を落ち着け注意して耳に入れること。
英語でその違いを表現すると、「聞く」は「hear」、「聴く」は「listen」となるでしょう。
最近では、これらの間違った漢字を使っても意味は通じるので許容されてしまい、正しい意味を使いこなせない人が増えてきました。
漢字で意味を使い分けることは、世界的にも珍しい、日本人の特権ともいえるものです。
是非、正しい使い分けを習得してみてはいかがでしょうか。
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